キャッシュレス決済導入、オンラインとオフラインの違いって?
キャッシュレス決済には、実店舗で端末などを利用して決済を行う「オフライン決済」、ECサイト等でクレジットカード情報を入力したり様々な決済を選択できる「オンライン決済」があります。
もちろん実店舗とECサイト両方を運営していることもありますから、その場合はオフライン決済と「オンライン決済」両方を導入することになります。
しかしこの「オフライン決済」と「オンライン決済」、導入する際にするべきことは同じなのでしょうか。
今回は、「オフライン決済」と「オンライン決済」の導入時の違いについてお伝えしていきます。
目次
実は違う!オンラインとオフラインの導入プロセス
「オフライン決済」と「オンライン決済」はECサイトかそうでないかの違い。決済の際に行う作業がほぼ同じなので、導入の手順はそこまで違いがないように感じますよね。
実際は「オフライン決済」と「オンライン決済」で導入までのプロセスは異なります。
「オフライン決済」はECサイトを介さずその分端末での処理となるので、利用する端末を選んだり導入したりというやりとりが入ってきます。一方で「オンライン決済」はECサイトを作成するところから始まる場合もあるので、構築するためのやりとりなどが発生するのです。
そのあたりも含め、次からは導入方法や費用などをご紹介します。
クレジットカード導入方法(オンライン)
決済代行会社ごとにそれぞれの順番が異なることもありますが、「オンライン決済」の基本的な導入方法は以下のような流れになります。
【 問い合わせ→見積→申し込み→審査→システムの環境構築→接続テスト等(ECサイト完成まで)→初期費用等支払い→利用開始 】
・問い合わせ
各社ホームページ等の問い合わせフォーム、または電話での問い合わせとなります
・見積
問い合わせ時、または問い合わせ後にやりとりした内容を元に決済代行会社が見積を提出します
・申し込み
見積やその後の相談などで問題がなく導入を決定すると、必要書類を用意後に申し込みとなります
・審査
決済代行会社やクレジットカード会社などの審査があります
その他導入予定の決済サービスがある場合、それらの決済機関の審査を行います
・システムの環境構築
ヒアリング時にまとまった内容を元に、システム環境が構築されます
・接続テスト等
専用に作成したシステム完成後、決済システム等の接続状況を確認→ECサイト完成となります
・初期費用等支払い
初期費用等、必要な費用を支払います
・利用開始
ECサイトの基本的な操作や注意事項を確認後、利用開始となります
このような流れをすべて経ての利用となるため、問い合わせから利用開始までは1ヶ月以上かかることもあります。
例えばオフライン決済であるモバイル決済サービスなどでは比較的短期間で利用できますが、オンライン決済にはオフライン決済にはない手続きや準備が必要なため、どうしても長期間かかってしまいます。ですが長い時間かけた分、希望とするECサイトで、しっかりとしたシステムで利用できるので安心感もあります。
クレジットカード導入費用(オンライン)
いざ導入するとなった場合、やはり気になるのは導入費用ですよね。
オンライン決済では、以下のような必要がかかります。
・初期費用
・月額費用
・決済手数料
・トランザクション費用
・取消処理費用
etc...
初期費用、月額費用、決済手数料はよく聞くワードですが、「トランザクション費用」はあまり聞き慣れませんよね。
この「トランザクション費用」というのは、1件の決済ごとに加盟店と決済代行会社の間で発生するデータ処理手数料のことを言います。
これらの他に、各社で決済サービス利用料が発生する場合もあります。
各種費用は個別相談で決まることがほとんどですが、初期費用は30,000円〜月額費用は20,000円前後の事が多いようです。
クレジットカード導入方法(オフライン)
オフライン決済は、オンライン決済のようにECサイト構築などがない分、オンライン決済にあったような手順は省かれます。
【 問い合わせ→審査→端末費用等支払い→端末発送→利用開始 】
・問い合わせ
各社ホームページ等の問い合わせフォーム、または電話での問い合わせとなります
・審査
加盟店審査があります
・端末費用等支払い
決済の際に店舗で利用する端末費用の支払いを行います
・端末発送
決済の際に店舗で利用する端末が発送されます
・利用開始
基本的な操作や注意事項を確認後、利用開始となります
オフライン決済はECサイト構築などの手順はありませんが、端末利用による手順がプラスされます。
オフライン決済の場合、オンライン決済のような手順が省かれる分導入までの期間が少し短くなると考えて良いでしょう。
クレジットカード導入費用(オフライン)
オフライン決済は、モバイル決済サービスなどならば初期費用0円のところも多いですが、決済代行会社を利用すると初期費用が必要になることが多いです。
オフライン決済で必要になる基本的な料金は下記のようになります。
・初期費用
・月額費用
・端末費用
・トランザクション費用
・その他機器費用(レシートプリンタ等)
正直、「とりあえずクレジットカードだけ」という形で他の決済方法を導入しないという選択をするのであれば、初期費用や月額費用はかなり抑えられます。
また全体的な金額はやはり問い合わせや相談等で金額は変わってきますが、初期費用は端末によって異なるので0円から始められることもあれば30,000円台になることも。
幅広く対応できる端末や、決済方法も多種多様なものを導入していくと金額は上がってくる傾向にあります。
しかし、日本では、2019年10月1日の消費税率引き上げに伴いキャッシュレス決済利用によるポイント還元・割引を支援する「消費者還元事業」というものがあります。
「消費者還元事業」では、消費者へのメリットだけでなく、中小・小規模事業者がキャッシュレス決済を導入する場合必要な端末導入費用の1/3を決済事業者が負担することを前提に残りの2/3を国が補助する上、期間中は決済事業者に支払う加盟店手数料(3.25%以下)の1/3が補助されるので、端末代金は実質かかりません。
( 詳しくはこちらを参照:キャッシュレス・消費者還元事業 http://www.meti.go.jp/main/yosan/yosanfy2019/pr/ip/shosa08.pdf )
端末費用がかからなくなる分、これから決済を導入するという方はかなり初期費用が抑えられます。
決済代行会社を利用するメリットと注意点
決済を導入する際、多くの人が決済代行会社を利用します。ですが、中には「よくわからない」「いろんなものを勧められるんじゃないか」などという考えから利用することを悩んでいる方もいることは事実です。
決済代行会社を利用する際には、以下のようなメリットも頭に入れておくと、より利用しやすくなるでしょう。
《決済代行会社のメリット》
・決済サービスの契約をまとめてできる
・締め日や入金をまとめて一本化できる
・運用サポートの充実
・個別で契約するのに比べ、決済手数料が安価になる傾向がある
etc...
契約面でメリットがあることは知られていることも多いですが、あまり知られていないのは運用サポート。
どのように運用することで利益が上がっていくのかといった部分までしっかりとサポートしてくれます。
実際に利用している方々の中には「運用開始から運用後までのサポートがあるから安心できる」というような声も多くあります。
さらに個別で契約すると様々な処理や準備に手間がかかりますが、決済代行会社を利用することでそのような手間が省けるので他の仕事に集中できることもメリットです。
ただし、決済代行会社を利用することで利用料や手数料が発生します。それらの料金は、日々の売上の中からマイナスされていきます。
便利な時代になった今、様々な決済を導入したくなってしまいがちですが、これらの料金がかかることを念頭において、契約することが大事です。
まとめ
決済代行会社と言ってもいくつもの会社があるので、どの会社を利用するかを決めるまでにも悩んでしまいますよね。
これから運用していく上でおそらくずっと関わっていくことになるであろう会社なので、決して適当に選ばず、実際に資料請求や問い合わせをした上で安心感のある決済代行会社を選ぶことをおすすめします。
新着記事
-
SBペイメントサービスの強みとは?一体どんな企業なの?
決済代行会社を探していると、必ず見かける名前のひとつに「SB Payment Service」(以下・SBペイメントサービス)があるのではないでしょうか。
-
GMOペイメントゲートウェイの決済代行サービスの特徴を解説
決済代行を導入しようと考えている方の中には、業界No1のGMOペイメントゲートウェイを検討している方も少なくないでしょう。
-
多様な決済を一括導入!決済代行って一体なに?
キャッシュレス決済の多様化が進む中、どんな決済を導入したら良いのかと未だに悩んでいる事業者の方も少なくないのでは。